海水魚・サンゴ飼育におけるpH
今回ご紹介する内容は、「海水魚・サンゴ飼育におけるpHについて」です。
魚を飼育していると・・・
pHはいくつ?
pHって?
なんて疑問をもつことがあります。
そもそもpHって何のことか?説明します。
pH(水素イオン濃度)は、その液体が酸性なのかアルカリ性なのかを示す指数です。
海水魚やサンゴを飼育している方は、アルカリ性です。
淡水と違い、海水にはいろいろな成分が溶けていてアルカリになります。
海水魚をメインで飼育されている方とサンゴをメインで飼育されている方でもpHは異なります。
・海水魚メインで飼育している場合のpH基準値は、7.8~8.8です。
・サンゴをメインで飼育している場合のpH基準値は、8.2~8.4です。
極端にpHが下がってしまうと海水魚は☆になります。サンゴは成長が止まり、白化する場合があります。
▼pHが下がる原因は何?
原因は3つあります。
1.水が汚れている
魚のフンやアンモニアは、バクテリアの分解で硝酸塩になりますが、それが蓄積すると
pHが下がります。
2.二酸化炭素が増える
暖房器具の使用によって、二酸化炭素が水中に溶け込みpHが下がります。
また飼育している魚の数が多いと酸素を多く消費して二酸化炭素が増えるのでpHが
下がります。
3.サンゴやイソギンチャクに共生している褐虫藻やコケが光合成をしていない夜間に
pHが下がります。
照明点灯時は、光合成をしているの二酸化炭素を吸収し、酸素を出します。消灯後は、
酸素を吸収し、二酸化炭素を放出します。
これにより夜間のpH値は昼間に比べて下がります。
pHは本来ある程度の範囲で自然と維持され、極端な下降はしません。
極端な動きを抑制してくれるのが「緩衝作用」です。pHの変動に対する緩衝作用は「KH」によりもたらされます。
▼pHを上げる方法
1.水換え
・水道水のpHは5.8~8.6です。水槽水を消毒する為、弱アルカリ性に傾いているので水換
えをすれば自然とpHを上昇させることができます。
極端なpH値から急激なpH上昇によって、生体がストレスを感じる場合があります。
飼育水のpHを計測してから水換えによるpH上昇を目指して下さい。
2.ろ材の目詰まりやろ過槽の清掃
・ろ過機能が低下していることでpHが下がっているかもしれません。掃除にて能力改善を
して下さい。
その他にもpHを上げる方法はありますが、1番の得策は水換えです。
定期的な水換えは、水質維持にとって重要なので忘れないようにしましょう。
pHの変動に対する緩衝作用は「KH」に左右されます。
KHを安定させることはpHを安定させることにもつながります。
テストキットを使用して定期的な検査もした方がいいです。
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