バクテリアの繁殖を促す条件とは?
こんにちは。
AQUAMANです。
海水魚やサンゴを上手に飼育するために、水質のコントロールが欠かせません。添加剤や水換えで水質のパラメーターは一時的に維持されるように思えますが、数値に現れないバクテリアは本当に活性化しているのだろうか?特にサンゴの調子が良い水槽はバクテリアが安定している証拠です。
そこで今回は、海水におけるバクテリアの繁殖を促す条件についてご紹介したいと思います。
条件は5つあります。
1.水の流れがあり、酸素供給される
バクテリアの繁殖には水の流れが重要です。ろ過槽に流れ込む流量が弱ければ、ろ過能力も無駄になります。ろ過槽内に適切な水の流れがあると、酸素も多く運ばれます。バクテリアの活動にはこの酸素が必要不可欠です。流量はもちろんのこと、プロテインスキマーによるエアレーションも非常に有効です。
2.繁殖できる栄養源がある
バクテリアの主な栄養源は、「アンモニア」「タンパク質」「亜硝酸塩」「硝酸塩」などです。これらの栄養源が存在しないと繁殖できません。海水水槽立ち上げ時に「パイロットフィッシュ」を入海される方もいますが、これは魚の餌やフンによる栄養をバクテリアに供給させるためです。その為だけにパイロトフィッシュを入海するのはあまりお勧めできません。天然海水を使い早期に立ち上げる方法などで対応した方がいいです。水質が整っていない状況でパイロットフィッシュを入海すると★になってしまう場合があります。可哀そうですよね(泣)
3.バクテリアが存在する
当たり前のことですが、バクテリアが水槽に存在しなければ繁殖もできません。
天然海水で立ち上げる場合は、海水にバクテリアが含まれています。人工海水で立ち上げる場合は、バクテリアを添加する必要があります。天然ライブロックでのレイアウトをする方は、そのライブロックにバクテリアが含まれています。
4.着床できる媒体がある
底砂やライブロック・ろ材にバクテリアを定着させる必要があります。バクテリアは水中を漂っているだけでは繁殖できません。バクテリアの集合体(バイオコロニー)を形成させ着床物に定着します。よく水槽内やパイプにヌルヌルした感触があるのは、バイオフィルムと呼ばれる膜です。これはバクテリア自体と死骸で形成されています。これがあると言うことはしっかりバクテリアが存在して活動している証拠です。
5.飼育する生体と同じ水温管理
海水魚やサンゴの飼育する水温は平均で25℃前後です。この温度域に必要なバクテリアを多く繁殖させるために、クーラーやヒーターによる水温管理が必要です。これは生体が棲む環境に合わせてバクテリアが生息します。いわゆる自然の摂理です。
これらの条件を満たすことで海水魚やサンゴを上手に飼育できます。
また、バクテリアを安定させることでコケが生えにくくなります。水槽にはコケが付き物ですが、コケが大量に出る水槽は栄養塩が高いと推測できます。栄養塩が高いとコケの発生頻度も高く、毎日と言っていいほどコケが発生します。コケを抑制するためには、もちろん、マメに掃除することは当然ですが、低栄養塩で維持することです。リン酸吸着材などで対処する方法もありますが、やはりバクテリアを安定させることがもっとも効果的です。
皆さんはバクテリアについてどう思いましたか?
私は、バクテリアを制する者は真のアクアリストになれると考えます。
生体飼育を安定させるためには、バクテリアをしっかり定着させ管理することが大事だと思います。換水時のバクテリアの添加は必ず行い、常にバクテリアの存在を意識する必要があると思います。
今一度、バクテリアの存在意義を考えてみましょう!
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