サンゴにとってマグネシウムは必要ですか?

こんにちは。

AQUAMANです。

サンゴにとってマグネシウムはとても重要な成分だと言うことを知っていますか?

サンゴにとっての三大成分は、「カルシウム」「マグネシウム」「重炭酸塩」です。これらの成分は、pHの安定・アルカリ度・海水イオン強度などサンゴにおける「骨格の形成」「イオン交換」「光合成」に大きく影響されます。

マグネシウム(Mg)は、カルシウムと同様にサンゴにとって必要なミネラルです。骨格形成のサポートを担い、生体反応補酵素として働き、光合成色素の重要な成分です。

サンゴの骨格は炭酸カルシウムで形成されています。その炭酸カルシウムがただ増えて大きくなるわけではありません。炭酸カルシウムには結晶体が存在します。有名な結晶体はアラゴナイトです。このアラゴナイトは炭酸カルシウム以外のマグネシウムやストロンチウム、そして微量元素も必要となります。

海水では様々な化学反応が起こります。この化学反応をスムーズに働く酵素があります。この酵素はいろいろな物質と結合することで有効になります。マグネシウムはこの結合に必要不可欠な成分です。補酵素(マグネシウムと酵素が結合など)は、生命維持のために必要です。

サンゴは光合成を行います。褐虫藻は光合成によりエネルギーを生み出します。このエネルギーは海洋生態にとって重要なものであり大切な要素です。光合成には光エネルギーを吸収する葉緑素が必要です。それが「クロロフィル」です。陸上における木や草も同様です。マグネシウムはこの「クロロフィル」の中心的な構成要素です。

自然界ではマグネシウムなどが安定して供給され、サンゴは大きく成長できますが、水槽内ではどうでしょうか?

常に三大成分が規定値で保持できるとは限りません。

自然界でのマグネシウム値は1300ppm程度で推移しています。これを踏まえて考えると水槽内ではサンゴの種類によって変わりますが、平均で1200~1400ppmで調整する必要があります。マグネシウムは、KHほど消費されませんが重要な役割を担っているので定期的な測定は欠かせません。

測定は1週間に1度くらいで大丈夫です。三大成分を測定できるプロテストキットがRedSea社より販売されています。

水温・pH・塩分濃度はもちろん、マグネシウムやカルシウム・重炭酸塩も非常に大事になります。まだ、測定したことがない方は、是非、チャレンジしてみて下さい。

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